医師不足が指摘されて久しい小児科の現状とは

  2017年07月01日 11:07

実は徐々に増えてきている小児科医


日本ではかなり以前から医師不足に関する懸念が取り上げられ、今でもその声は上がり続けています。
その中でも特に深刻だと言われている分野の一つが小児科です

この診療科目の医師は確かに不足しているのですが、医師の総数同様、小児科医そのものの数は増加傾向にあります。
小児科医は内科や眼科などの医師が減った2000年代初め頃も、わずかずつではありますがその数を増やし続け、現在もその傾向が続いているのです。

ところが、小児科の医師募集案件は一向に落ち着きを見せることはありません
常に多くの求人が溢れ、ここからもこの分野の医師が不足している現状が伺えます。

少子化でも小児科医ニーズが増え続ける背景とは


日本は少子化社会に突入し、人口とともに子供の数も減ってきてはいるものの、依然小児科には高いニーズがあります。

入院が必要なほどの患者数は減っているのですが、外来で病院や診療所を訪れる子供の数は増えてきており、これは、一昔前までは外来を訪れないような症状でも病院に行かせる親が増えていることがその原因として考えられるでしょう。

小児科やそこで働く医師は、日本社会にとって重要な役割を担っています。
子供の数が少ないからこそ、その健康を守り命を繋ぐためにこうした医師不足の現状を一刻も早く解消し、医師が余裕を持って診療できる環境を整えなければいけません

問題は偏在と若い小児科医の減少にあり


小児科の医師が徐々に増えてきているにもかかわらず小児科医の不足が指摘されているわけですが、真に目を向けなければならないのは医師の偏在だと言われています。
地域によって医師の数にはばらつきがあり、これが医師が不足していると感じさせる大きな要因となっているのです

人口が少ない地域では、自ずと子供の数も少なくなりますが、それがゼロになる前に病院が閉鎖されてしまうことも少なくありません。
病院がなくなれば当然診療を受けることができなくなり、「医師が不足している」という状態に陥るわけです。

実際に、小児科の医師は増えているにもかかわらず小児科を標榜する医療施設は、病院・診療所ともに減少傾向にあります
さまざまな要因が考えられますが、子供の診療が行える医療施設が減ってしまえば、多くの人は医師が不足していると認識するのも無理はないでしょう。

若い小児科医師は減り続けている


また、小児科医の年齢層を見ると50代や60代は増えている一方で、20代以下は減ってきています。
これでは、今後医師の増加は鈍化し、本当の意味で小児科医が不足してしまう事態も招きかねません

このように、小児科医の実態は色々と解決すべき問題が山積しているといえるでしょう。